凱旋門賞(古馬の)前哨戦「フォワ賞(GⅡ)」:オルフェーヴル(スミヨン)に敵なし快勝!
古馬の前哨戦「フォワ賞」は、圧倒的な人気に応えて、期待のオルフェーヴル(Cスミヨン)が、先手を獲って先行するステラウインド武豊の直後に付けたオルフェは3番手のインで待機し、最後の直線(残り300m)で先行するステラウインドの外に持ち出し、軽く仕掛けると、鋭い末脚で大きく抜け出し、力強い走りで追いすがる面々を一瞬で置き去りした。
余りの大きな着差から、Cスミヨン騎手が(アレ~?早く仕掛け過ぎたかのかナー?と思ったのか)GOAL前に2度も、GOALしてからも1度、後方を振り返るほど「拍子抜け」の後続馬たちの動き、何も追ってこない快心の独走でGOAL前では、もう1着確信で手綱を引いて抑える態勢で入線しても、「3馬身」突き抜け快勝と言うより圧勝劇でした。
それにしてもいつも思うのですが、馬の脚元の負担を軽減のためか、自然の降雨での重なら異議は全くないのですが、レース前に散水でワザと「重馬場」にして仕舞うこともありで、いつも開催は「重」ばかりでは残念、重馬場の方が馬に負担がありそうに思えるのですが如何に・・。
昨年に続きこのレースを連覇、昨年の凱旋門賞快勝の夢から一転惜敗2着馬になった実力馬はここでは敵なし、世界のホースマンに今年もその健在ぶり見せ付けた圧巻の勝利でした。
ステラウインド(牡4歳、58武豊)は、キズナのペースメーカーとして先行するも、先頭キズナから5馬身遅れの5着に良く粘り込んで先導役の役目を果たした。
写真左: 「後続馬の足音がなく、何度も後方を振り返るCスミヨン騎手」
今日のレースは「スーパー」、速いペースでなく楽に勝てた。早いうちに先頭に立たないように調整して乗った。馬の加速が良くスムースに走っていた。
そして素晴らしい馬だと改めて思いました。自分のキャリアの中で、一番凄い馬がオルフェーヴル。日本のファンも喜んでくれたと思います。
9月15日(日本時間23時15分)発走
ロンシャン6Rフォワ賞(GⅡ、4歳以上OP、芝2,400m、1着賞金963万円)結果:晴れ重馬場
1着◎(・7)オルフェーヴル(牡4歳、58Cスミヨン、池江、Sゴールド)18戦10勝:2分41秒47
2着*(・2)ベリーナイスネーム(牡5歳、仏、Oペリエ、ドゥミュール)
3着*(10)ピリカ (牝5歳、仏、Pブド、Aファーブル)
4着△1(・8)ゴーイングサムウエア(牡4歳、南米、57.5Gブノア、Jエチュクリー)10戦3勝
5着*(・5)ステラウインド (牡4歳、日本、58武豊、尾関知人、Zロブロイ)11戦4勝
(着外)
〇(・3)キャメロット(牡4歳、英仏、58Jオブライエン、Aオブライエン、モンジュー)10戦6勝
▲(・6)ジュナデン (牡7歳、仏仏、58Jスペンサー、Mデルザングル、コニバー)40戦10勝
*(・4)ナウウイキャン(牡4歳、英仏、58Jスペンサー、Nクレマン、マルティロ)7戦5勝
*(・1)マンドゥール (牡4歳、米仏、58Cルメール、Aトロワイユジュベレ)7戦3勝
凱旋門賞(3歳OP)前哨戦「ニエル賞」:期待のキズナ(武豊)が際どく競り勝ちし海外初勝利
いつもの後方待機のポジションから、最後の直線を末脚勝負、期待の外キズナ武豊が、内で粘るオコヴァンゴと外から追い上げる馬をマークしていた武豊が(ここはもう楽勝!と思えた瞬間に)、キズナの後方に付けて競馬したルーラーオブザワールドに一瞬で鋭く追い上げられ、アッと思う間に横に並んで来たルーラーの底力は凄い、流石の英国ダービー馬の末脚ですが、それでも武豊は怯まず競り合い、馬体を併せてGOAL・・・。
(3番手にオコヴァンゴが粘り)1・2着は長い写真判定でしたが、英国ダービー馬ルーラーオブザワールドを「短頭の差」捻じ伏せ、際どく頭の上げ下げしてGOAL前の接戦を、日本のダービー馬が撃破し競り勝ったのは素晴らしい・・。そしてあの鋭い末脚で伸びた加速力ならRムーア騎手が「俺が勝った!」と(間違って)宣言するのは当然で、次走は最も要注意馬になる。
「競馬は欧州がメジャーだ」の観念があるなか、キズナの勝利は可なり価値があり、ルーラー陣営ほかに、大きなショックを与えたのは確かだ。
「競馬は日本もメジャーだ」と塗り替えるには「凱旋門賞」で圧勝はいらない、僅か「ナハ差」でも競り勝つ事に意義がある。英国ダービー馬ルーラーオブザワールドだけでなく、前走パリ大賞を快勝したフリントンシャーの実績馬がいるハイレベルのレースに、これら欧州強豪メンバーに後塵を浴びせたキズナの力量は立派、フランスのホースマン達は一瞬日本馬の迫力に「凍りついた」のは言うまでなく(次は凍える死ぬかも・・でセーターなど着込むか持参し観戦してね・・と忠告です)、次走は少しは見直してくれそう、キズナ株が急上昇、ブックメーカーのオッズは急降下したようです。
でもフランスでの「キズナ人気」は、10頭中、単勝4番人気の低評価で7.8倍もしては、大挙応援に行った日本のファンは、皆丸儲けしたみたいですね。続くオルフェにも、そのまま全額投資して、ここでも圧勝では「ウッシッシ」にあやかったみたいで、帰りにはレストランを貸切っての祝勝会を「ドンチャン騒ぎ」したのでしょうか、それともお土産をドッサリ買い込んだのでしょうか?うらやましい限りで、これに参加できず残念です。
そして3歳キズナが、初の海外遠征で初コースも最高の走りで海外初勝利を飾ったことになる。
そしてナント、後で走ったオルフェーヴルの走行タイムは前半が可なりスロー展開でしたが、3歳OP戦キズナ武豊の方が「4秒」も速い決着とは・・・展開が違うとはいえ、そしてGOAL前でオルフェ(スミヨン)が手綱を引いたとはいえ、同じ58kgを背負い、極めて優秀なタイム、凱旋門賞に向けてチャンスが大きく膨らみ「視界良好」と期待できる。
「勝利に安堵する佐々木昌三調教師」
ゲートで待たされるもレースでは掛かるところがなく、折り合っていて、最後は止まるかと思ったが、勝つことが出来き、凄い馬だ思う。未だ上積があり、本番では負担重量2kg軽くなるので楽しみです。本番では更に良いパホーマンスをお見せしたいです。
「今年はキズナでリベンジに手応え十分の武豊騎手」
GOALした時、勝ったと思ったが、Rムーア騎手が「自分が勝った!」と言っていたので(てっきり)負けたかと思って帰って来たら、みんなが「ブラボー!」と祝福してくれて・・。キズナのスタイルを崩さないよう気を付けて乗ったが、初コースも上手に走った。想定した通りのポジションを獲り、(久々の競馬で少し動きが重い気がして早めに仕掛け追ったが)良い反応で手応えに余裕があった。最高のステップレースが出来た。これで本番が楽しみです。
9月15日(日本時間21時30分)発走
ロンシャン3Rニエル賞(GⅡ、3歳OP、芝2,400m、1着賞金963万円)結果:晴れ重馬場
1着◎「馬番8」キズナ(牡3歳、58武豊、佐々木昌三、Dインパクト)7戦5勝:2分37秒64
2着△2(・9)ルーラーオブザワールド(牡3歳、愛愛、58Rムーア、Aオブライアン)4戦3勝
3着△1(・5)オコヴァンゴ (牡3歳、英仏、58Oペリエ、Aファーブル)5戦3勝
4着〇(・1)フリントシャー(牡3歳、英仏、58Mギョイヨン、Aファーブル、ダンシリ)4戦3勝
5着*(・3)シカルプール (牡、仏、ルメール、Aドロワイユ)
(着外)
▲(・6)ヴァンクーヴェリテ(牡3歳、58騎手未定、Aファーブル、ダンシリ)5戦4勝
*(・2)トリプルスレット(牡3歳、仏仏、58騎手未定、Aファーブル、モンズン)7戦3勝
*(10)プリエンプト (牡、仏、Pバリー)
*(・4)マックスダイナマイト(牡、仏、Jバンハンデンホタ)