外国籍騎手のM・デムーロ、C・ルメールの2騎手がJRA新規騎手試験に合格!
関東は2度目になる小雪が舞う冬空に「桜が咲いた」。待望の外国籍2騎手の「騎手免許二次試験」の結果発表があり見事に合格、JRA(日本中央競馬会)では史上初になる外国籍の騎手が2名誕生、挑戦者は感涙、そして悲願達成、まさしく「春が来た」のです。
今までJRAの短期免許(3か月以内/年)で長年挑戦して来た外国籍騎手に対し、JRAは門戸開放の2年目になる2015年度で、昨年一次試験合格した外国籍2騎手に対して、JRA騎手免許二次試験が、1月27日に千葉県白井の競馬学校で行われ、日本の新規騎手4名のほか、固唾を呑んで見守る注目の「世界が認める名手」、M・デムーロ、C・ルメールの2騎手に対する合格発表が5日、JRAからあり、見事に難関を突破し、JRA史上初の外国籍2騎手が合格、異国の地で「未知の世界」へ再出発になるが、10年以上の騎乗実績がありますから、大きな不安はなく、悲願達成に「ニッコリ」の瞬間、この寒い日に「桜が満開」になった。
でも嬉しい事ばかりではないのです。短期(3ヶ月)でも40勝(年間平均25勝)も達成する名手が、通年騎乗となれば、年間では驚異の100勝以上のハイペース、我が日本のトップ騎手ほか中堅どころの騎乗も勝利も激減必死、強烈なライバルがイキナリ2名も増えたことの重大さが、その内、競馬界全体に、ヒシヒシと迫り、気付くことになる。
次なる展開と課題は、黒船来航と同じで、(アラブの富豪の)馬主開放、そして今回の外国籍騎手と、JRA門戸開放の流れから、残るは「調教師」の道も当然との、流れになっており、外国籍のトレーナーが誕生!・・の流れが急接近して来ている。
日本人も「フランス(小林師)、オーストラリアなど」の海外で、調教師の資格取得して活躍している現状を考えれば、日本でも驚く事態でもなく、当然の流れになっているが、果たしてJRAの新たな対応、そしてその資格取得条件に、どのような難問提示するかが、大きな課題になる。
(サクラサク:日本では「嬉しい合格発表」の例え、志望大学や資格試験などに猛勉強して受験し、念願の合格を果たしたときは、サクラが咲く時期に、新しい進路へ突き進められると思うと「楽しい、嬉しい、晴れやかな気分」に例えて「サクラサク」と表現し、待ち望む郷里の両親などに(携帯も電話もない昔)電報などで(短文で)結果報告した「嬉しい言葉」なのです。
電報料金は文字数で決まるため出来るだけ少ない文字数でシャレタ表現にした由来。ちなみに残念不合格なら、「桜咲く」の反意語「桜咲かず」ではなく、「サクラチル(桜散る=残念だ、もの悲しい、寂しいの意味で)」を使うのですが、現在はもう伝達手段が、スマホやメールに進化したため、もはや、かつての短縮短文は死語(言葉が消滅)になりつつある。)
晴れて3月から、短期免許(身元引受の調教師・馬主の指定)の制約なしに、JRA騎手として年間を通じて騎乗依頼を受けて活躍が出来るのは騎手本人のみならず、関係者の努力、競馬サークルの支援のお蔭で大変嬉しい話題、我が無関係者の「いちファン」でも、自分のような気分に高揚、なぜか嬉しさが込み上げて来て、JRAの英断に感謝、今日は景気よく自分勝手に盛大な祝杯を挙げることにした。
そして、合格まではと騎乗を自重していたが、JRAの新規騎手免許交付までの約1か月間、いろいろな準備作業(母国に帰って自国の騎手免許返上手続きなど)があると思いますが、今年最後の短期免許交付を受けて、騎乗するのか、出来るのか・・に興味が移って来たのですが果たして。
でもM・デムーロ騎手は当分の間、有力新馬に調教を付けて、先ずは新馬勝ち、そして継続騎乗の有利さでダービー勝利を狙うのが当面の目標だ。
ルメール騎手は、(落馬負傷で)足を怪我して治療に専念も、3月からは騎乗復帰が出来て、いよいよライバルたちと激戦が始まる。
▽外国籍騎手の合格者(2名)プロフィール
*M・デムーロ(Mirco-Demuro) 1979年1月生れ36歳「イタリア国籍」
昨年までのJRA騎乗実績「15年、2,378騎乗、通算354勝(勝率14.9%)」、現遠征中のC・デムーロ騎手は実弟、一昨年、初めて外国籍騎手がJRA騎手試験に挑戦も、日本語での受験では、騎乗実績が十分でも無念の不合格でした。
03年Nユニヴァースで初外国騎手が日本ダービー制覇、11年ドバイWCでヴィクトワールピサで快勝(写真右、2着も日本馬トランセンド)などの輝かしい戦績がある。
その他GⅠ勝利=有馬記念、天皇賞・秋、JC、皐月賞、朝日杯FS
(合格後のミルコ氏コメント):凄く凄く嬉しく泣きそうなくらい興奮する!
香港で調教騎乗を終え、戻ったところに合格のお知らせを頂きました。凄く凄く嬉しくて、泣きそうな位、興奮しています。日本で15年騎乗させて頂き、第二の故郷と想う位、日本を好きになり、いつしか日本のJKに成るのが夢でした。
2度目の受験で、競馬に関する知識はありましたが、それを日本の言葉で勉強し、香港で騎乗しながら試験に挑むのは、大変な事でした。
数々のサポートを下さった皆様、そして、応援してくださった日本のファンの皆様、本当にありがとうございました。日本競馬の一員となる事が出来て、本当に嬉しいです。日本競馬のために、そして自身の成功のために、3月からの騎乗でベストを尽くしたいと思います。
*C・ルメール(Christophe-Lemaire) 1979年5月生れ35歳「フランス国籍」
昨年までのJRA騎乗実績「13年、1,964騎乗、通算245勝(勝率12.5%)」、一昨年の受験は、オーナー契約が残っていため、M・デムーロ騎手と一緒に挑戦が出来なかったが、2年目の今回、初めて一緒に受験して、一発で合格になった。
05年有馬記念で断然人気3冠馬DインパクトをHクライで撃破(写真右、2着インパクト武豊)した強烈な印象がある。その他GⅠ勝利=JC、JCダ、エリザベス女王杯
(合格後のクリストフ氏コメント):日本馬でダービー、凱旋門賞勝ちたい!
騎手免許試験合格の瞬間は、日本の自宅にいました。フランスにいる妻とSkypeで話しながら、JRAのウェブサイトを見ながら妻と一緒に祝いました。
この合格は本当に嬉しいです。新しい騎手人生の始まりです。私は既に13年日本で騎乗経験があります。この経験を皆様とシェアしたいです。
いつもサポートありがとうございます。私は一杯勝ちたいです。日本の馬でビッグレースを勝ちたいです。特に勝ちたいレースはダービーです。どの国でも、ダービーは重要なレースですから。そして、日本の馬で凱旋門賞を勝ちたいです。一生懸命頑張ります。ありがとうございます。
▽日本の新規騎手免許合格者(4名)
*加藤祥太 (1997年3月生れ(17歳)、 大阪府出身、栗東:庄野靖志厩舎所属
*鮫島克駿 (1996年10月生れ(18歳)、佐賀県出身、栗東:浅見秀一厩舎所属
*野中悠太郎(1996年12月生れ(18歳)、福岡県出身、美浦:根本康広厩舎所属
*三津谷隼人(1996年12月生れ(18歳)、滋賀県出身、栗東:目野哲也厩舎所属